カーボンブラック特集 三菱ケミカル デジタル技術活用を推進 トレッド向け製品群強化

2020年06月08日

ゴムタイムス社

 三菱ケミカル(東京都千代田区、和賀昌之社長)のカーボンブラックは、三重と福岡の2工場で生産されており、年間10万tの生産能力を持つ。

 19年度は、米中貿易摩擦や新型コロナウイルスの影響で販売が前年をやや下回った。

 ゴム用途は、19年度前半はタイヤ生産が好調だったが、後半から減速傾向となり、新型コロナウイルスの影響も加わって需要が大幅に低下した。

 顔料用は、19年度は最大の市場である中国で米中摩擦の影響を受けたことなどから販売が低調だった。中国では販売代理店機能の強化を図っており、東南アジア、インドの需要取り込みも含め、今後採用拡大が期待される。国内は新聞、雑誌のインキ向けの需要が収縮していることから、同社は海外へのシフトを強めている。

 同社はデジタル技術の活用を推進しており、カーボンブラック事業でも昨年から本格的に操業管理にAIやIoTによる機械学習を取り入れた。蓄積したデータから品質が安定する条件を導き出す手法が検証段階まで進んでいるほか、人の作業負荷やヒューマンエラーの削減に向け帳票の電子化や自動化等も検討してきた。今年もデジタル技術活用に積極的に取り組む計画で、商品開発への適用も視野に入れている。

 原燃料市況は、SOx規制強化や新型コ

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