医療機器事業は2割減収 不二ラテックス20年3月期

2020年05月27日

ゴムタイムス社

 不二ラテックスの20年3月期連結決算は売上高が72億1200万円で前期比13・5%減、営業利益は3500万円で同94・1%減、経常利益は3300万円で同93・6%減となった。また、一部事業用資産について減損損失8400万円の特別損失を計上したことで、当期純損失は2600万円(前年同期は3億9700万円の利益)となった。

 セグメントのうち、医療機器事業の売上高は21億8800万円で同20・1%減、セグメント損益は1億9500万円の損失(前年同期は1億500万円の利益)。

 主力のコンドームは、国内市場では消費の減少傾向、価格の二極化、新素材製品のシェア上昇傾向が続いた。天然ゴム素材製品を主体とする同社は厳しい展開となったが、新素材コンドームSKYNが好調だったことや、ネット販売の伸長により増収。輸出は、日本製高品質を訴求した営業活動を継続したが、海外市場での景気足踏みに伴う在庫調整により受注が減少し、大幅な減収となった。

 メディカル製品は、超音波診断装置等のプローブカバー(感染予防製品)、内視鏡用の医療バルーンを中心に引き続き堅調に推移したが、新工場の通年稼働に伴う費用増により減益となった。

 精密機器事業の売上高は44億2800万円で同11・2%減、セグメント利益は6億8600万円で同26・3%減。

 主力のショックアブソーバおよびロータリーダンパーは産業分野ごとに温度差はあるが、設備投資の大幅な減少により減収基調で推移した。

 21年3月期の連結業績見通しは、売上高が68億円で前期比5・7%減、営業利益1億5700万円で同338・9%増、経常利益が8800万円で同159・4%増、当期純利益が6100万円(前年同期は2600万円の損失)を見込んでいる。

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