三菱ケミカルは5月27日、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、同社の水溶性フィルム「ハイセロン」製のランドリーバッグを、子会社の大成化薬を通じて製造販売を開始すると発表した。使用済みのシーツや衣類に触れることなく洗濯することが可能となるため、主に病院等でのウイルス感染防止に貢献する。
同ランドリーバッグの原料となるハイセロンは、ポリビニルアルコールを原料とした水溶性フィルムで、強度や伸度に優れるほか、冷水溶解タイプと温水溶解タイプがある。国内の病院等でも評価されており、今回、月間20~25万枚を供給する体制を整え、6月初旬より順次、医療機関などに向けて提供する予定。
また同社グループでは、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に貢献する製品として、軟質PVCフィルム「アルトロン」も提供している。加工性に優れ、サイズ調整、設置も容易であるため、商業施設の受付やレジ等の対面販売、対面業務時に飛沫感染防止シートとして活用されている。これらの製品を迅速かつ確実に提供できるよう、十分な供給体制を整えていく。
同社は今後も、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、政府の策定する行動計画に基づき必要な対策を実行するとともに、政府や業界団体をはじめとする関係者と連携を図りながら、早期終息を目指していくとしている。