ニチリンの2020年12月期第1四半期連結決算は、売上高が142億6000万円で前年同期比9・1%減、営業利益は16億1100万円で同23・0%減、経常利益は15億5000万円で同25・3%減、四半期純利益は9億5800万円で同17・9%減となった。
地域別では、日本は国内顧客向け販売が伸びを欠いたことや、子会社向けの設備売上も減少した。その結果、日本の売上高は77億5200万円で同8・1%減、営業利益は6億1000万円で同14・7%減となった。
北米は、日系企業が得意としてきたセダン車の需要が減少し、小型トラック・SUV車の需要が増加する傾向が強まっている。また、新型コロナによる影響で3月下旬にて顧客が一斉に生産停止を行った。以上により、北米の売上高は25億8300万円で同9・6%減、営業利益は3300万円で同66・7%減。
中国は、新型コロナウイルスによる影響で2月上旬より3月上旬にかけ顧客が一斉に生産停止を行ったこと、さらに3月の同社顧客の生産も低調に推移した。以上により、中国の売上高は15億8200万円で同37・4%減、営業損失は1億900万円(前年同期は営業利益3億6100万円)となった。
アジアはABS化による二輪用ブレーキホースの販売増に加え、フューエルホースの販売が堅調に推移。その結果、アジアの売上高は43億8000万円で同5・0%増、営業利益は10億2200万円で同9・3%増。
欧州は、新型コロナによる影響で3月下旬に顧客の生産停止があったものの、PSAからの新規受注もあり、売上高は14億8700万円で同2・3%増、営業損失は4200万円(前年同期は3600万円の営業損失)。
新型コロナウイルス感染症の世界的拡大により、国内外の経済活動への影響が広がっている。21年12月期通期業績予想については、現段階では不透明かつ未確定要素が多く、未定とした。