自動車用ゴム部品メーカー4社の20年3月期の売上高は、全世界的に新型コロナウイルスの感染拡大により、自動車の生産停止が相次いだほか、感染拡大防止措置に伴って消費意欲が冷え込むなどにより、全社減収となった。利益についても、同様の影響が大きく、住友理工を除く3社が減益となった。なお、フコクは決算発表を延期している。
◆豊田合成
売上収益は、年度前半でのコロナによる減販、前期にドイツ子会社TMGを連結範囲から除外したことや円高による為替の影響等により減収となった。地域別にみると、日本では、徹底した労務費・経費の削減や、前期にTGM全株式を外部に譲渡し事業整理損失を計上したことの反動により増益となった。米州はコロナ、半導体不足および米国寒波による減販の影響などにより減益となった。アジアは中国での主要顧客の増販効果や原価改善等により、増益となった。欧州・アフリカは、TGMを連結から除外したことや労務費削減等により、損失額が縮小した。
◆NOK
自動車向けなどが含まれるシール事業は売上高が3169億6600万円で同7・2%減、営業利益は242億9000万円で同32・9%減。自動車向けは年度前半は国内での需要は底
2020年06月04日