東洋紡は5月20日、飲料用ペットボトルからリサイクルされた原料を使用したフィルム製品群について、「Beverage Bottles to Film―BB2F」という商標のもと、環境に配慮した高機能な製品のラインアップを拡充し、グローバル市場への展開に注力すると発表した。
近年、世界的に環境意識が高まる中、消費者によって使用されたプラスチックをリサイクルしたPCR原料を使ったフィルム製品の需要が増している。同社は、2012年、業界最高レベルのリサイクル原料使用率80%と、業界最薄の12µmを実現した包装用フィルム「サイクルクリーン」を業界に先駆けて上市した。製造工程で発生したプラスチックの端材や不良品などは一切使用せず、全て飲料用として消費されたペットボトル由来のリサイクル原料を活用しているため、使用済みプラスチック廃棄物の削減にも貢献。環境に配慮した製品として、ペットボトル用ラベルなどに広く採用されてきた。
同社は今後、「サイクルクリーン」に加えて、薄肉タイプのシュリンク(収縮)フィルム「スペースクリーン」や、高いバリア性能を付与したフィルム「エコシアール」についても、リサイクル原料に飲料用ペットボトル由来のPCR原料だけを使用した新製品の開発を加速し、ラインアップを拡充する。これらを「Beverage Bottles to Film―BB2F」の商標のもと、環境に配慮した高機能フィルムとしてグローバル市場へ積極的に展開し、軟包装分野における循環型経済の実現に貢献していくとしている。