三井化学は6月11日、同社及びプライムポリマーがオランダ・ケメロット工業区内に建設を進めてきた欧州初の自社PPコンパウンド拠点「ミツイ・プライム・アドバンスド・コンポジッツ・ヨーロッパ」の営業運転を開始したと発表した。
これにより、欧州における製販研の一貫体制が整うことになり、欧州拠点の自動車メーカー、部品メーカーに対して、効果的な軽量化ソリューションを提供するとともに、グローバルでの需要拡大に対応する。欧州自動車メーカーからも高い評価を得ている同社の軽量化技術により、今後も高品質の製品を供給する製造・販売・技術サービス体制を拡充し、さらなるPPコンパウンド事業の強化・拡大を積極的に進めていくとしている。
同社グループは現在、世界8つの地域(日本、アメリカ、メキシコ、欧州、タイ、中国、インド、ブラジル)に製造拠点を、6つの地域(日本、アメリカ、欧州、タイ、中国、インド)に研究拠点を有し、自動車の軽量化に貢献する高品質なPPコンパウンドの製造・販売・研究体制を強化している。
同社は、新型コロナウイルスの影響により世界的に自動車生産台数の減少が見込まれているものの、環境規制強化による自動車の軽量化ニーズは今後も引き続き世界中で高まると予測しており、ニーズに合致したPPコンパウンドを使用したバンパーやインパネ材等の需要増加の傾向は将来的にも変わらないと考えを示している。