コロナ響き機能品は特損計上 フコクの20年3月期

2020年06月18日

ゴムタイムス社

 フコクの20年3月期連結決算は、売上高が748億3900万円で前期比4・0%減、営業利益が8億7800万円で同55・7%減、経常利益が9億7900万円で同53・5%減。当期純利益は3億900万円(前期は26億9000万円の損失)となった。

 セグメント別に見ると、機能品事業は中国を中心にワイパーブレードラバーやシール部品などの販売が下振れし、売上高は319億1900万円で同6・8%減、営業利益は15億800万円で同9・0%減。機能品事業では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で今後も受注の減少傾向が見込まれることから、改めて同社が保有する事業用資産について将来の回収可能性を検討した結果、減損損失6億6700万円を特別損失として計上することにした。

 防振事業では、東アジア、アセアン、インド等の市場で受注の鈍化傾向が進み、売上高は293億7200万円で同1・9%減、営業利益は21億6500万円で同15・0%減となった。

 金属加工事業は、国内商用車及び小型建機関連の受注がやや伸び悩み、売上高は70億9900万円で同0・1%減。ただ、人件費などの原価率上昇の影響が大きく、営業利益は1億7100万円の損失(前年同期は4100万円の利益)となった。

 ホース事業は、国内外とも主に商用車向けの受注が堅調に推移し、売上高は38億5600万円で同4・1%増。一方、営業利益は引き続きタイ国内の商用車関連ホースの採算が改善の途上にあり、8100万円の損失(前年同期は1億7100万円の損失)となった。

 21年3月期の業績予想は、新型コロナウイルス感染症の影響で、現段階では合理的な予想が困難なことから未定とした。

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