ブリヂストンは7月8日、2050年以降を見据えた新たな中長期事業戦略構想を発表した。
1931年の創業(Bridgestone1・0)、ファイアストン社買収によりグローバル化に舵を切った1988年の「第二の創業(Bridgestone2・0)」に続き、2020年を「第三の創業(Bridgestone3・0)」と位置付け、「タイヤ・ゴム事業の強みを活かしたソリューションカンパニー」へと進化を目指す。
また、使命には「最高の品質で社会に貢献」を、ビジョンには「2050年にサステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」を掲げた。
オンラインで開催した説明会で、 石橋秀一代表執行役CEOは、ビジョン実現に向けて「やることとやらないことを明確にし、M&Aや生産拠点最適化を含む大胆な事業再構築を実行し、大胆なリソース配分を進めていく」と述べた。
成長事業と位置付けるソリューション事業では、タイヤ・ゴム事業の強みを活かし、タイヤデータやモビリティーデータを活用することで、新たな価値を創造し、価値を売るソリューション事業に進化させていく。
コア事業と位置付けるタイヤ・ゴム事業では、同社売上高の65%を占めるトラック・バス用タイヤ、乗用車・小型トラック用タイヤ、鉱山用タイヤ、航空機用タイヤの4事業に注力する。
タイヤ・ゴム事業で稼げる体制を強化し、成長事業であるソリューション事業に戦略的に投資していく。
一方で、多角化事業や農業用タイヤ、二輪用タイヤ、スポーツサイクル事業などはやることとやらないことを明確にして、ポートフォリオを検討していく。
また、新たなブランドメッセージには「Solutions for your journey」を採用した。ブランドメッセージはビジョンには、「Care(安心)、Confidence(信頼)、Creativity(創造力)で、社会の進歩に貢献する」、というブランドの姿勢・思いを反映し、同社が積み重ねてきた歴史、築いてきた強みに加え、これからはさらに豊かな創造力で、同社のこれまでのJourneyをSolutionへとつなげていくことを約束するという意味が込められている。今後、変革に向けた道しるべとして、2020年下期より、グループ・グローバルで統一して使用していく。