■ 新社長インタビュー
強み伸ばし中計実現へ
豊田合成 小山享社長
豊田合成の新社長に6月12日付で小山享副社長が昇格、就任した。38年ぶりの生え抜き社長として期待が高まる小山氏に就任の抱負や経歴、コロナ禍での足元の業績などを聞いた。
◆就任の抱負を。
様々な方面から激励の言葉をいただいた。これも自分への期待と受け止め、従業員とともに会社の将来を作りたい。そのためには、従業員としっかりコミュニケーションをとることが大切だ。会社のことは十分に把握しているつもり。従業員はもちろん、自社の技術、強みや弱みも知っている。強い部分を伸ばしながら、中計「2025事業計画」実現に向けて、会社をさらに成長させたい。
一方、幅広い意見を取り入れるため、一昨年からアナリスト経験がある外部人材を招聘した。今後もアドバイスや意見を取り入れ、社長業にまい進していく。
◆ご自身の経歴について。
1982年に入社し、ハンドルやエアバッグなどセーフティシステム製品の開発を担当してきた。エアバッグでは衝突シミュレーション技術の導入を始め、ニーエアバッグやサイドエアバッグ、歩行者保護デバイスの開発などに携わってきた。
その後、2008年に豊田合成ノースアメリカ(TGNA)の副社長、2012年にTGNA社長に就任した。2016年からは日本に戻って経営企画などを担当し、2018年には宮﨑直樹前社長とともに中計「2025事業計画」を策定した。
◆これまでの経歴で役立ったことは。
一番はTGNA社長を経験したことだ。TGNAは米州の統括拠点として、日本から海外拠点を見るのと同じように、アメリカやカナダ、メキシコやブラジルなど広く点在する生産拠点をリモートで見てきた。
見るといっても、ただ見るのではなく各拠点を自立させることが重要な役割になる。安心してマネジメントを任せられる人材を置いて信頼する。現場