三菱ケミカルホールディングスは7月20日、米国シリコンバレーに設立したCVC子会社であるダイヤモンド・エッジ・ベンチャーズ(DEV)を通じて、半導体材料開発スタートアップであるaveniに出資したことを発表した。同時に、同社の事業会社である三菱ケミカルがaveniと共同開発契約を締結した。
aveniは、3Dメモリ製造工程で用いられる薄膜形成用材料およびプロセスの開発を手掛ける。AIやIoT技術の進展、5G通信技術の導入に伴い、半導体メモリの高容量化が求められる中、aveniは競争力のある次世代技術を有しており、今後の成長が期待される。
同社は、中期経営計画「APTSIS20」において「IT・エレクトロニクス・ディスプレイ」をフォーカスマーケットの一つと定め、関連する投資や研究開発、事業展開を推進している。
今年4月にはMCCが半導体関連事業を集約した組織「MCケミカル・ソリューション・フォー・セミコンダクター「MCSS」」を立ち上げ、既存の組織・会社の枠にとらわれないスピーディな事業運営に取り組んでいる。今回のaveniへの出資及び共同開発によりその取り組みを加速させていく。
同社は、今後もDEVを通じて、同社グループの新たな成長機会をもたらすスタートアップ企業との連携を進めていくとしている。