日本触媒は7月21日、事業創出本部の吹田地区研究所内に「データサイエンス&インフォマティクス推進室」(以下、「DS&I推進室」)を6月1日に新設したと発表した。
同社は過去10年に渡り、データサイエンスならびにマテリアルズ・インフォマティクスを独自に運用しており、製法・物性・計測など多角的な研究データをベイズ推定により統合的に解析することで、アクリル酸触媒や高吸水性樹脂をはじめとする材料開発を推進してきた。近年、製品開発全般において多様化する顧客ニーズへの対応と事業化までのリードタイム短縮への要求が益々高まっていることから、同社ではDS&I推進室を設置し、これまでデータサイエンスならびにマテリアルズ・インフォマティクスで蓄積した技術と知見を更に発展させ、データ駆動型の研究開発を全社的に強化していく。
DS&I推進室では将来を見据えた設備投資と技術実証を行うとともに、研究開発者のデータリテラシーの醸成を重要視し、当該人材の継続的育成と全研究部門への適切な配置を進めていく。中長期的には組織横断的な情報基盤の構築に取り組むことで、同社のデータ資源を研究開発戦略上の更なる強みへと変革し、探索研究から事業化までの飛躍的な確度向上と期間短縮を目指すとしている。