トクヤマは7月14日、双日とナノミストテクノロジーズと共に、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より、カーボンリサイクルの技術開発・普及を目的とした委託事業「化石燃料排ガスのCO2を微細ミスト技術により回収、CO2を原料とする炭酸塩生成技術の研究開発」に関する事業採択の通知を受けたと発表した。
同事業は、2022年度までの約3カ年で、経済産業省より発表された「カーボンリサイクル技術ロードマップ」にて技術課題とされている、CO2の分離・回収の低コスト化、および再利用の実現を目的としている。現在、炭酸塩(ソーダ灰)の製造プロセスには、石灰石焼成由来のCO2を原料としているが、今回、石炭火力発電所の燃焼排ガス中のCO2を、技術開発した微細ミストにて吸収し、炭酸塩の原料に置き換えることで、CO2の排出削減の実現を目指す。
同社は、事業活動を通じた持続可能な社会の実現を目指し、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けて取り組んでいる。自家発電所や生産活動でCO2を排出する同社において、CO2の排出量削減は地球温暖化防止のために取り組むべき重大な課題の1つ。同事業の推進を通じて、社会課題の解決に向けて邁進していくとしている。