ブリヂストンは7月22日、同社のグループ会社であるブリヂストンタイヤジャパンが、産業技術総合研究所が経済産業省および国土交通省より受託した「中型自動運転バス公道実証実験事業」において、バス運行事業者に選定された神姫バスの実証実験をサポートすると発表した。
「中型自動運転バスの公道実証実験事業」は、2019年度の小型自動運転バスの実証実験に続き、事業性向上を目的として、選定された5つのバス運行事業者を通じて実施されるもの。同実験は、「郊外住宅地における生活の質の向上に向けた地域内交通の確保」をテーマに、7月より兵庫県三田市内を運行する神姫バスの運行路線で開始される。
今回同社は、神姫バスの同実験において、欧州やアジア大洋州地域などの運送事業者に展開している「Tirematics」をトライアルとして導入する。「Tirematics」は、タイヤに設置したセンサーがタイヤの空気圧・温度情報を計測し、クラウドを通じて車両管理者等と情報を共有するモニタリングシステム。「Tirematics」により、低内圧によるタイヤトラブルを未然に防止することで、乗客の安全性を高めると共に、バス事業者の安全運行を支えることができる。さらに、同実験を通じて、「Tirematics」の日本市場における顧客価値検証や、国内のトラック・バス事業者へのサービス品質についても検討していく。
今後、バス車両の自動運転化により、乗務員が乗車しない状況においては、タイヤに関するトラブルを未然に防止する必要性が高まることが予想される。同社グループは乗客の安全・安心をより確かなものとするとともに、バス運行事業者のより高度になる運行管理を支えるため、同実験をサポートする。
同社は、8日に発表した「中長期事業戦略構想」に基づき、断トツの商品・断トツのサービス・断トツのサービスネットワークと「デジタル」技術を組み合わせることで、社会・顧客の困りごとを解決し、新たな価値を提供するソリューションビジネスを展開していく。ソリューションビジネスを通じて、乗客の安全を確保すると共に、バス運行事業者の「安全・安心な運行」を引き続き支えていくとしている。