【トップインタビュー】クレイトンポリマージャパン 石井智憲取締役・統括ディレクター

2020年08月03日

ゴムタイムス社

 

■ トップインタビュー

技術イノベーション促進へ 顧客との対話を重視

クレイトンポリマージャパン 石井智憲取締役・統括ディレクター


 

 米クレイトンコーポレーションの日本法人であるクレイトンポリマージャパンは、4月から日本の最高責任者として、石井智憲取締役・統括ディレクターが就任した。石井氏に就任の抱負や経歴、事業戦略などを聞いた。

 ◆今までの経歴を含め就任にあたり抱負を聞かせてください。

 2010年までアカウントマネージャーを経験し、その年から供給や営業企画などを行うサプライチェーンマネジャーを担い、日本に関する供給全般は全て私のチームで行っていた。そして2020年4月から日本の最高責任者を務めさせていただいている。当社は歴史もあり、エラストマー製品については世界で5製造拠点あるが、そのうちの1つが日本の鹿島(茨城県神栖市)にあります。日本はつくばにあるクレイトンイノベーションセンターつくばと併せ、営業から技術、法令関係など、ほぼ全ての機能を有している戦略的に重要な拠点になっている。就任にあたり重責を担うということで、非常に身が引き締まる思いだ。

 ◆日本市場をどのように捉えていますか。

 新型コロナウイルスの影響で、市場の需要構造がガラッと変わった。今後、日本も新しい日常へと大きく変わっていく。そのような環境だからこそ、日本人のものづくりへのこだわりが求められ、例えば、非常に精密な性能を追い求めたり、素材の選別1つを取ってみても基礎的な技術を積み上げたり、そして、なによりも品質を追求する姿勢が、今後より価値が高まり世界中から求められてくるのではないか。当社としては、新しい技術への投資は引き続き積極的に行い、常にイノベーションへの取り組みは欠かせない。1つのイノベーションを達成したら終わりではなく、イノベーションのアイデアを常に生み出せるように、お客様との対話と協力を今後とも続けていく。

 ◆今後の事業戦略は。

 クレイトングループ全体の戦略では、イノベーションとサステナビリティがテーマだ。イノベーションでは、前述した新技術への投資を引き続き行っていくこと。サステナビリティにおいては、サステナビリティへの取り組みをより充実していくことになる。最近では、仏エコバディス社が行う包括的なCSRの評価で、クレイトングループがゴールドの評価を獲得した。これによりお客様にも当社を選んでいただける安心材料が1つ増えた。

 ◆エラストマー業界のリーディング・カンパニーとしてどのような姿を描いていますか。

 総合力でお客様からファーストチョイスになれるポジションでありたい。すなわち、製品力だけでなく、提案力やCSRなど総合的にお客様にとって、付加価値を提供できる会社であり続けていく。付加価値の高いファインケミカル、医療、自動車といっ

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