ダウは7月29日、同社とイオンが、日本における初のプロジェクトとして「カーボンプロジェクト協定」を締結したと発表した。
同協定に基づき、同社の技術を使った食品の真空スキンパック包装をイオンの商品に採用し、店舗における食品廃棄物のさらなる削減を目指すとともに、食品廃棄物の削減による温室効果ガス(二酸化炭素やメタンなど)の排出削減に取り組む。
同社とイオンによるカーボンプロジェクトは、同社と国際オリンピック委員会(IOC)との公式カーボンパートナーシップに基づき世界中で実行されているカーボンプロジェクトのひとつであり、かつ、日本では初のプロジェクトとして、食品廃棄物の削減を通じた温室効果ガス排出の削減に取り組むもの。
同社の循環型経済市場ディレクター兼オリンピック&スポーツソリューションズ事業部のグローバル技術・サステナビリティー担当ディレクターであるニコレッタ・ピッコルロヴァッツィ氏は、「プラスチック包装は、食の安全に貢献し、食品ロスを減らし、温室効果ガス排出量を削減するという環境目標を達成する上で重要な役目を果たす。ダウは、フィルムメーカー、コンバーター、装置メーカー、ブランドオーナーや小売業者など全てのバリューチェーンをまたがるコラボレーションを促し、プラスチック包装における省資源化および循環型社会の促進に取り組んでいる。私たちがイオンと協働で取り組む目標は2点。まず、食材の新鮮さを保つ包装技術を通じ、定量的な環境負荷の低減を実現すること。それを発信し、一般消費者に食品ロスの課題・重要性を知っていただくことだ」と述べている。
イオンはグループの食品廃棄量を2025年までに半減する目標を設定しており、同目標の達成に向けた取り組みのひとつとして、今回のプロジェクトのもと、グループ企業の店舗において真空スキンパック包装を採用し、さらなる食品廃棄物の削減を目指す。ダウの革新的な素材「アイオノマー樹脂」(日本においては、合弁事業である三井・ダウポリケミカルが同社よりライセンスを受け、製造および販売)が用いられた真空スキンパック包装は、商品の鮮度保持期間を延ばし、輸送時のダメージから内容物を保護できることから、食品廃棄を削減することが期待できる。