信越ポリマーの2021年3月期第1四半期決算は、売上高は183億3200万円で前年同期比5・7%減、営業利益は13億5900万円で同25・3%減、経常利益は15億8100万円で同12・9%減、四半期純利益は12億5100万円で同2・9%減となった。
電子デバイス事業の売上高は44億1700万円で同9・8%減、営業利益は1億300万円で同72・5%減となった。
同事業では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による自動車業界の需要低迷等により、自動車関連入力デバイスを中心に出荷が低調で、全体として売上は前年を下回った。入力デバイスは、自動車向けキースイッチの出荷が振るわず、薄型ノートパソコン用タッチパッドの出荷も伸び悩み、売上は低調に推移した。
ディスプレイ関連デバイスは、液晶接続用コネクターが引き続き低調に推移し、光学用途向け視野角制御フィルム(VCF)の出荷も振るわず、大幅に落ち込んだ。コンポーネント関連製品は、電子部品検査用コネクターの出荷が順調に推移し、売上は大幅に伸長した。
精密成形品事業の売上高は83億2800万円で同4・4%増、営業利益は11億5200万円で同3・6%減。同事業では、半導体関連容器やキャリアテープ関連製品の堅調な出荷が続き、全体として売上は前年を上回った。半導体関連容器は、半導体業界の底堅い需要を背景に300mmウエハー用出荷容器の出荷が堅調に推移し、売上を伸ばした。OA機器用部品は、主力のレーザープリンター用現像ローラの需要が伸びず、売上は減少した。
シリコーンゴム成形品は、主力のメディカル関連製品が堅調に推移したものの、全体として売上は前年並みとなった。
通期業績予想については、新型コロナウイルス感染症拡大による業績への影響を合理的に算定することが困難であるため未定としている。