丸紅は7月28日、インドネシアでタイヤ小売事業を展開するトランス・オート・インターナショナル(以下「TOI社」)の経営権を、同社子会社でタイ・バンコクを中心に展開するタイヤ小売チェーン大手のビークイック(以下「BQ社」)を通じて2020年4月に取得し、同社の商号をビークイック・オートモーティブ・インドネシア(以下「BQI社」)へ変更したと発表した。
同社は、2006年にタイのBQ社、2016年にメキシコのラジアルジャンタス社と、消費者へ直結するタイヤ小売事業への参画を積極的に進めてきた。BQ社は、タイ国内で166店の直営店舗を展開する独立系最大手のタイヤ小売チェーン。交換用タイヤ販売のトップシェアを持つなど、同国のモータリゼーションが加速する中で高品質の商品・サービスを強みとして、同社参画以来、年間約10店のペースで店舗網を拡大し成長を続けてきた。また、海外展開として2014年にカンボジアに進出し、2店舗を運営している。
TOI社は、同社が2014年に資本参画したタイヤ小売チェーンで、タイヤなどの消耗品の交換やメンテナンスサービスを提供している。今回の経営権取得を経て、BQ社がタイで構築した小売事業のノウハウを活かし、インドネシアにおけるタイヤ小売事業の更なる拡大を目指す。
インドネシアの人口は世界第4位の約2・7億人で、今後中間所得者層の成長が予想される。同社は、自動車アフターマーケットの次なる市場として、インドネシア国内の消費者ニーズに合った品揃えやメンテナンスサービスを提供し、安心・安全なモビリティ社会の実現に寄与していくとしている。