東ソーの21年3月期第1四半期連結決算は、売上高が1565億2900万円で前期比18・8%減、営業損失は9億4300万円(前年同期は161億1200万円の利益)、経常損失は5億2700万円(前年同期は153億9800万円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損益は19億8600万円(前年同期は91億1000万円の利益)となった。
売上高は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界的な需要収縮とそれによるナフサや海外製品市況の急落の影響を受け、減収となった。営業利益は、定修による生産量の減少や販売価格の下落が原燃料安の影響を上回ったことで交易条件が悪化し減益。経常利益は、為替差損の縮小はあったものの減益となった。
セグメント別では、石油化学事業の売上高は233億8900万円で同188億円減、営業損失は31億3000万円で同60億円減となった。
エチレン、プロピレンなどのオレフィン製品は、定修年による生産量の減少に加え、キュメンを中心に新型コロナウイルス感染拡大の影響による需要減少に伴う出荷の減少やナフサ価格などの下落を反映して製品価格は下落した。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、ポリエチレン樹脂は国内輸出ともに出荷が減少。クロロプレンゴムはアジア向けを中心に輸出が減少した。
21年3月期の通期連結業績予想については、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、現時点では合理的な業績予想の算出が困難なことから未定としている。