西部ゴム商組 大阪の造幣局を見学 貨幣製造ラインを見学

2011年02月22日

ゴムタイムス社

西部ゴム商組は2月17日、施設見学会を開催した。今回は大阪市北区の独立行政法人造幣局を訪れ、日本の貨幣の製造ラインなどを見学した。 造幣局は、貨幣制度の確立を図るため、明治新政府により現在地(大阪市北区)に創設された。明治4年4月4日に創業式を行い、洋式設備によって貨幣の製造を開始、平成15年4月1日から、独立行政法人造幣局となった。 造幣局は貨幣製造のほか、時代の要請に応えて勲章・褒章および金属工芸品などの製造、地金・鉱物の分析および試験、貴金属地金の精製、貴金属製品の品位証明(ホールマーク)などの事業も行っている。 参加者は最寄り駅のJR京橋駅に集合し、造幣局へ向かった。造幣局では会議室で概要説明を受け、500円硬貨ができるまでの製造工程が紹介されたビデオを見たあと、工場内を見学した。 造幣局は大阪市に本局、東京都並びに広島市に支局があり貨幣製造などを行っているが、貨幣の原料となる銅やニッケルの「溶解」、所定の厚さに圧延する 「熱間圧延」、常温で粗圧延、仕上げ圧延と貨幣の厚みにまで仕上げて巻き取りを行う「冷間圧延」ラインは広島支局にあり、大阪本局では貨幣の厚みに仕上 がった延板から貨幣までの製造を行っている。 見学は、貨幣の形に打ち抜く「円形(えんぎょう)」と呼ばれる圧せんラインから貨幣の模様を出しやすくするために円形の周囲に縁をつけ、同時に加熱して 柔らかくする「圧縁」、酸で洗浄し、表面の酸化膜や油分を取り除く「洗浄」ライン、仕上がった円形に貨幣極印を取り付けた圧印機で表・裏の模様を同時にプ レスする「圧印」工程を担当者の説明を聞きながら見学した。 貨幣の製造枚数については、財務省が生産計画を立てており、平成21年度は500円から1円まで合計で8億5000万枚を製造。これは景気低迷下で過去 最低水準だったという。消費税が導入された平成元年から2年にかけては1円貨幣の増産が行われ、20億枚を超えたという。 製造された貨幣を袋詰めするラインでは、袋詰め作業枚数が表示されており、当日の作業枚数は500円硬貨が68万枚(3億4000万円)、100円硬貨は102万4000枚(1億240万円)、10円硬貨は108万8000枚(1千88万円)であった。 見学終了後は工場と隣接する貨幣博物館で展示物の見学を行った。

造幣局前で記念撮影

造幣局前で記念撮影

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