原価低減等で営利4割増 タキロンシーアイの4~6月期

2020年08月06日

ゴムタイムス社

 タキロンシーアイの2021年3月期第1四半期連結決算は、売上高は317億6000万円で同5・5%減、営業利益は18億3100万円で同46・7%増、経常利益は19億1200万円で同48・1%増、四半期純利益は11億7400万円で同54・3%増となった。

 売上高は減収となったが、利益面は売上原価および販売管理費の低減でいずれも増益となった。

 建築資材事業セグメントの売上高は99億7500万円で同14・2%減、営業利益は4億7600万円で同24・5%減。

 同事業のうち、住設建材事業は、主力のポリカーボネート製採光建材および住宅資材で、新型コロナウイルスの影響による巣ごもり需要で増加したが、建築工事全体の遅れ、延期などで減収。

 床・建装事業は、床部門でコロナウイルスによるマンション改修工事の延期により減収となった。建装部門でもコロナウイルスの影響で国内の建築物件向けは大きく落ち込んだ。海外も欧州、中国、アジア市場向け案件の遅延が発生し、事業全体は大幅な減収だった。

 環境資材事業セグメントの売上高は120億6900万円で同3・6%減、営業利益は1億8000万円(前年同期は1500万円)となった。

 同事業のうち、アグリ事業は、前年の中部・関西圏での風害需要の反動に加え、一部で生産者買い控えや事業物件の遅れ、延期など、コロナウイルスの影響も見られ、農業用フィルム・ハウス関連資材ともに伸び悩み、減収となった。

 高機能材事業の売上高は42億9000万円で同3・7%増、営業利益は3億9900万円で同92・1%増となった。

 同事業は海外向けを中心に半導体・FPD設備投資に回復の兆しが見られ、主力の工業用プレートが増収。PETプレートも飛沫防止パネル向けが大きく伸長し、ナノ材料、大型濾過板も引き続き大幅な増収。一方、光学用ポリカーボネートシートや眼鏡フレーム材料はコロナウイルスによる消費低迷が響き、大幅減収となった。

 機能フィルム事業の当売上高は53億5300万円で同2・4%増、営業利益は6億7400万円で同113・1%増。ボンセット事業は、シュリンクフィルムが国内販売および南米市場で苦戦したものの、北米市場でのコロナウイルスによる巣ごもり需要により増収。サンジップ事業は、ジッパーテープが日本国内、アジア、欧米を中心に堅調に推移し増収となった。

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