住友化学の2021年3月期第1四半期決算は売上収益が5001億8800万円で前年同期比9・6%減、コア営業利益は201億5600万円で同54・5%減、営業利益は187億6000万円で同69・9%減、四半期損失は67億5900万円(前年同期は145億3800万円の利益)となった。
セグメント別では、石油化学の売上収益は1082億円で同692億円の減少、コア営業利益は199億円の損失となった。新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う経済活動の落ち込みにより、自動車関連用途を中心に合成樹脂などの出荷が減少した。また原料価格の下落に伴い、石油化学品などの市況が低水準で推移した。
エネルギー・機能材料の売上収益は483億円で同166億円の減少、コア営業利益は20億円で同36億円の減少となった。コロナの影響に伴い、自動車関連用途の電池部材(リチウムイオン二次電池用セパレー夕、正極材料)や合成ゴムなどの出荷が減少した。
情報電子化学の売上収益は1038億円で同14億円の増加、コア営業利益は99億円で同20億円のぞうかとなった。半導体プロセス材料である高純度ケミカルやフォトレジストは需要の伸長に伴い出荷が増加した。一方で、コロナの影響に伴い、ディスプレイ関連用途である偏光フィルムの出荷が減少した。
21年3月期通期の連結業績予想は、売上収益が2兆2150億円で前期比0・5%減、コア営業利益が800億円で同39・7%減、営業利益が700億円で同49・1%減、当期利益が200億円で同35・3%減を見込んでいる。