櫻護謨の21年3月第1四半期連結決算は、売上高が17億7800万円で前年同期比6・1%増、営業利益は9700万円の損失(前年同期は6200万円の損失)、経常利益は9500万円の損失(前年同期は6400万円の損失)、四半期純利益は8300万円の損失(前年同期は4900万円の損失)となった。
売上高は、航空・宇宙、工業用品事業における販売増を要因に増収となった。利益面では、新型コロナウイルス感染拡大による影響への対応の結果として、移動や会議に伴う費用など販売費及び一般管理費全般が減少したものの、航空・宇宙、工業用品事業の製造原価上昇を要因として損失が拡大した。
セグメント別では、消防・防災事業は売上高が5億4200万円で同2・6%減、セグメント損失は7200万円(前年同期は6800万円のセグメント損失)。前年同期と比べ特殊車両の販売増はあったものの、テロ対策資機材の案件が減少し、新型コロナウイルス感染拡大による影響で消防ホースの契約も遅れていることから、売り上げが減少した。
航空・宇宙、工業用品事業は、売上高が11億2500万円で同12・5%増、セグメント利益は5200万円で同38・3%減。官需向けエンジン部品や補用品の販売が増加し、工業用品では、タンクシールや子会社が取り扱う製造設備用金属加工部品の販売が順調で売り上げは増加したが、前期からの固定費吸収力の低下が製造原価を上昇させており、減益となった。
不動産賃貸事業は、売上高が1億1100万円で同7・2%減、セグメント利益は2300万円で同14・2%減。前年度第3四半期から事業に組み入れた賃貸不動産による増収効果はあるものの、新型コロナウイルス感染拡大による影響への対応として、商業施設への休業要請にご協力いただいたテナントへの賃料減額を実施した結果、減収となった。
通期の連結業績予想に変更はなく、売上高が98億円で前期比31・7%減、営業利益は1億5700万円で同86・2%減、経常利益は1億3700万円で同87・6%減、純利益は8500万円で同87・4%減を見込んでいる。