【開発経緯概略】
NBRは、ブタジエンとアクリロニトリルの共重合体で、乳化重合により製造される。アクリロニトリル(AN)の含有量が低いもの(18~24%)から高いもの(47~49%)まで、種々のタイプがある。
AN含有量は耐寒性と耐油性を考慮して選択使用される。耐油・耐溶剤性ゴムとしてもっとも広く使用されているが、その40%は、自動車用耐油ゴムである。
【性質、加工、その特徴】
① 天然ゴム、SBRと比較して耐油性が大幅に優れている。
② 機械的性質、耐摩耗性、耐老化性、ガスバリア性に優れている。
③ 耐寒性は劣り、反発弾性は低い。
④ アクリロニトリル量が多くなると、耐油性、耐摩耗性が向上する。また、耐熱老化性、機械的性質、ガスバリア性が向上するが、伸び、反発弾性、耐寒性が低下する。
⑤ ポリ塩化ビニル、ニトロセルロース、フェノール樹脂などと良く相溶する。
【新製品への応用と主な用途】