デンカは8月12日、今年6月10日付けで公表したAMED補助事業「COVID―19を含む感染症マルチプレックス診断機器の開発と実証研究」を開始すると発表した。これに伴い、同社が株式の33・4%を保有し業務提携をしている台湾のプレックスバイオ社と、同事業に関する機器・試薬の供給契約を12日に締結した。なお、同社はAMEDから補助金交付決定通知書を受領している。
同事業では、新型コロナウイルスを含む複数の呼吸器感染症関連ウイルスの有無を同時に測定する遺伝子検出システム(機器・試薬)の評価と実証を行い、測定時間の短縮や省力化を含めた利便性の高い新たな検出システムを開発することを目的としている。プレックスバイオ社の有するπコード技術は、遺伝子を高精度かつ同時多項目で検出するものであり、同事業に最適であることから選定に至った。同件による今年度の同社連結業績への影響は軽微。
同社は新型コロナウイルス感染症への対策を社会的責務と捉え、抗原検査キットをはじめさまざまな角度から研究開発を進め、医療現場のニーズに応えるべく検査体制の拡充に貢献していくとしている。