カネカの2021年3月期第1四半期決算は、売上高は126億64400万円で前年同期比14・9%減、営業利益は20億2900万円で同71・0%減、経常利益は8億2300万円で同85・0%減、四半期純利益は4億3700万円で同87・5%減となった。
マテリアルソリューションユニットでは売上高は489億円で同18・7%減、営業利益は29億円で同48・9%減となった。PVC・か性ソーダはインドのロックダウンの影響で減収減益。MOD・MSは欧州・米国の需要落ち込みで減収減益。MXは用途開発が進み、能力増強設備が予定通り稼働。PHBHは多くの国内外ブランドホルダーとの共同開発が順調に進展。2万t量産プラント建設決定に向け、生産性向上、コストダウンの最終検討を進めている。
クオリティーオブライフソリューションユニットでは、売上高は297億円で同22・7%減、営業利益は12億円で同66・8%減となった。
Performance Fibersは頭髪はアフリカのロックダウンで需要が大幅減少した。パイル・難燃もコロナ禍で需要低調。新設のガーナの商品開発センターを活用し早期販売回復を目指す。Foam&ResidentialはEPS、押出しボードは魚箱、建築土木減で低迷。エペランは世界的自動車減産で影響大。PVは住宅向け高効率太陽電池は販売堅調。ビル、自動車向け壁面・シースルー太陽電池の共同開発を推進した。
ヘルスケアソリューションユニットでは、売上高は117億円で同6・8%減、営業利益は23億円で同20・6%減。 Medicalはカテーテルはコロナ禍で販売は一時的停滞も回復基調。塞栓コイル好調で、米国でも販売予定。現状比3倍のベトナム工場能力増強決定。新規医療領域での技術・資本提携を積極展開中。培養CAL法を用いた乳房再建治療をスタート。Pharmaは大阪合成、KEGTの能力増強が事業拡大に貢献。コロナ対応としてアビガンの原薬供給、検査試薬の供給をスタートした。
通期の連結業績予想は、売上高が5600億円で前期比6・9%減、営業利益が210億円で同19・3%減、経常利益が164億円で同18・7%減、親会社株主に帰属する純利益が100億円で同28・6%減を見込んでいる。