ブリヂストンが協議を開始 南ア・PE工場閉鎖に向け

2020年08月24日

ゴムタイムス社

 ブリヂストンは8月21日、同社のグループ会社であるブリヂストンサウスアフリカピーティーワイリミテッド(BSAF)が、8月20日(現地時間)、保有するポートエリザベス工場(PE工場)の閉鎖に向けて関係者との協議を開始したと発表した。PE工場は、1936年に操業を開始したバイアスタイヤ専用工場。

 同社グループは中長期事業戦略の実行に向けて、「コア事業」であるタイヤ・ゴム事業と、「成長事業」であるソリューション事業による当社独自のビジネスモデルを構築していく。タイヤ・ゴム事業においては、生産拠点の最適化を含めた経費・コスト構造改革とともに、プレミアムビジネス戦略強化等を進めて「稼ぐ力の再構築」を図っており、同件はその取り組みの一環。

 グローバルのタイヤ需要がバイアスタイヤからラジアルタイヤにシフトする中、PE工場が生産するバイアスタイヤの市場規模は縮小している。こうした需要構造の変化を踏まえ、これまでPE工場の操業を継続するためにあらゆる可能性を検討してきたが、競争力を維持しながら同工場の操業を継続することは困難であるとの結論にいたった。BSAFは今後、PE工場の閉鎖に向けて関係者と協議するとともに、閉鎖により影響を受ける252名の従業員とその家族、地域社会への影響が最小限に留まるよう対話を継続していく。

 なお、BSAFならびに主に乗用車用ラジアルタイヤ及びトラック・バス用ラジアルタイヤを生産する同社のブリッツ工場は、就業する2000名以上の従業員とともに南アフリカ共和国において事業を継続し、引き続き高品質の製品・サービス・ソリューションを提供していく。

 同社グループは、事業環境の変化に応じたポートフォリオの最適化や戦略的なリソース配分を通じ、将来にわたって社会価値・顧客価値を提供し続けるソリューションカンパニーへ進化していく。

 なお同社は、同件が当期の連結業績に与える影響は軽微であるとしている。

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