鬼怒川ゴム工業の2011年3月期連結決算は、売上高が前期比22・3%増の638億1500万円となり、損益については、グループをあげた合理化活動を継続した結果、営業利益は73億1300万円、前期比78・1%増、経常利益は73億8700万円、前期比71・1%増となった。 当期純利益は、震災による特別損失1億9800万円や税金費用の計上などにより、43億9100万円、前期比47・3%増となり、営業利益、経常利益、当期純利益ともに過去最高益を更新した。
主要得意先の日産の国内生産は、エコカー補助金打ち切りや震災直後の減産があったものの、前年度比で微増を確保。さらに、海外景気がリーマン・ショック後の急速な冷え込みから回復基調となり、中国や北米・欧州での生産が約3割増えた。これに伴い、売上の約半分を占める主力の車体シール部品をはじめ、防振部品、ブレーキ部品などの車関連商品が伸びた。 日本の売上高は、主要得意先の自動車生産台数の増加により、498億9500万円、前期比19・44%増、営業利益は、操業度の上昇や材料費・労務費の削減などの総コスト削減活動の効果により、52億2900万円、前期比557・2%増となった。 北米の売上高は、主要得意先の自動車生産台数の増加により、33億6000万円、前期比19・4%増となり、営業利益は、材料費や労務費の削減などの合理化により、1億6200万円(前年同期は2億4600万円の損失)となった。 東アジアの売上高は、中国の自動車生産台数が引き続き増加したことや、タイで日本向け「マーチ」の部品を受注したことなどにより、105億5900万円、前期比39・3%増、営業利益は、操業度の上昇に加え、材料費の削減を中心とした合理化活動により、19億1700万円、前期比92・0%増となった。
2011年05月25日