住友理工は8月27日、「第6回SDGs学生小論文アワードby住友理工」の表彰式を20日に開催したと発表した。
最優秀賞には中島優成さん(東京大学)の「『ローカルな結束力』をいかした企業集積モデル」が選ばれた。また、最優秀次席には久保田陸さん(慶應義塾大学)の「サーキュラー型経営思考」が、さらに優秀賞として3本、審査委員特別賞として4本が選ばれた。表彰式は新型コロナウイルス感染防止のためオンラインで開催し、その模様をライブ配信した。
同社は今回、「企業が持続的に成長するために、SDGsにどう取り組めば良いのか?」をテーマに募集。新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発出により、休校や学内施設の閉鎖などの影響を受ける中でも、101本の応募があった。
最優秀賞に輝いた中島さんは「自身が地方出身ということで、論文では地域の力を前面に押し出して、企業同士がどのようにつながっていけるかを強調した」と語った。また、他の受賞者からも「社会課題の解決に取り組む企業の社会への影響が大きいことを実感した」「これからもSDGsに向き合い、視野を広げて学んでいきたい」などの声が聞かれた。
審査委員長の高村ゆかり氏(東京大学未来ビジョン研究センター教授)は、「学生らは、SDGsに表れている社会の目標や課題の解決を、企業がどのようにビジネスに取り込むのか、どのように経営を改善すべきか、という点に真正面から取り組んでいた」と評し、「このアワードのために、研究・調査・考察したことを今後の勉学に生かし、また将来の糧にして欲しい」とエールを送った。
表彰式終了後は、歴代受賞者によるプレゼンテーションに続き、高村氏が「よりよい未来に向かう復興企業経営とSDGs」をテーマに講演。コロナ禍により社会・経済が大きな影響を受けている中で、企業は長期的な視点を持って「ありたい未来像」を描く必要があり、その手がかりこそが「SDGs」であると説いた。