COC製造設備の増設を決定 ポリプラスチックス、独で

2020年09月24日

ゴムタイムス社

 ポリプラスチックスは9月17日、独連結子会社「トパス・アドバンスド・ポリマーズ」のトパスCOC(環状オレフィン・コポリマー)の製造設備の新増設を決定したと発表した。COC重合プラントをドイツ・ザクセンアンハルト州ロイナに新設。増設規模は年産2万tで、2023年中頃に稼働予定。

 トパスCOC(環状オレフィン・コポリマー)は、ガラスのように透明かつ非常にピュアな非晶性樹脂。水蒸気バリア性に優れることから、包装材分野や医療分野を中心に使用されている。

 特に欧州では環境問題から包装材用途が好調で、主にポリオレフィンの添加剤としてポリオレフィンフィルムにバリア性を付与し、薄肉化も可能にするほか、COC自身がポリオレフィンなので、モノマテリアル化によるリサイクル性の向上にも寄与している。さらにCOCシュリンクラベルは、PETボトルのリサイクル性向上に貢献する。また医療分野では、欧米、日本でシリンジや医薬包装PTPシートなどの採用が拡大している。直近では、新型コロナウイルスの検査器具用途やバイアルなどの新ワクチン開発、治療用アプリケーションの開発が進んでいる。

 トパス・アドバンスド・ポリマーズは2006年、ダイセルとともにセラニーズ社からCOC事業を買収し、ドイツ・フランクフルトに設立。生産拠点はオーバーハウゼン。2017年、同社の出資比率を45%から51%に引き上げ連結子会社化した。2019年、本社をフランクフルト郊外フランクフルト空港近くのラウンハイムに移転。

 トパスは、トパス・アドバンスド・ポリマーズが、ドイツ、米国その他の国で保有している登録商標。

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