三洋化成は9月17日、同社の100%連結子会社であるSDPグローバルが、使用済み紙おむつなどの衛生用品の新しい回収・リサイクルシステムの構築に向けて、脱水性に優れる高吸水性樹脂(Super Absorbent Polymer、「SAP」)を開発したと発表した。
SAPは、高い吸水性や保水性を活かして紙おむつなどの衛生用品の吸水材として使用されている。近年、一般ごみとして増加しつつある使用済み紙おむつの処理をめぐって、国や民間企業で下水道への紙おむつ受入やリサイクルの検討が進められているが、吸水し膨潤したSAPの脱水処理・減容および回収が課題の一つとなっている。同社の新技術を適用したSAPは、膨潤後塩化カルシウムなどで処理すると速やかに脱水し、優れた脱水性を発揮することから、この課題解決の一助になるものと考えている。
同社はSAPを通して、これらの新しい回収・リサイクルシステムの構築を後押しすることで、快適な暮らしおよび環境負荷の少ない社会の実現に貢献していくとしている。