トクヤマは9月25日、同日開催の取締役会において、台灣塑膠工業股份有限公司と、電子工業用高純度イソプロピルアルコール(以下、高純度IPA)の製造・販売を目的とした合弁会社を台湾に設立することを決議したと発表した。出資比率は同社50%、台灣塑膠工業股份有限公司50%で、事業開始日は2022年1月の予定。
同社の高純度IPAは、低不純物濃度を特長とする独自の直接水和法で製造され、半導体製造プロセスで使用される洗浄液として、顧客ニーズに応えるためさらなる高純度化を追求してきた。
今回の合弁会社設立により同社は、台湾において原料のプロピレンからの一貫生産体制を構築し、高純度IPAビジネスを一層拡大すべく、台湾の顧客ニーズに即応する生産・供給体制を整備していく。
5G、IoT、AI等の進展により半導体市場は今後中長期的に拡大の継続が見込まれ、それに伴い高純度IPA需要も漸増する見通しとなっている。また、半導体の微細化の進展に伴い、高品質化と安定供給に対する顧客からの要求がますます高まってきている。
なお、同社の2021年3月期連結の通期業績予想に与える同件の影響は軽微であり、業績予想の修正が生じる場合は速やかに公表するとしている。