横浜ゴムは9月29日、同社の「ADVAN」レーシングタイヤ装着車が、26日~27日にドイツで決勝レースが開催された「第48回ニュルブルクリンク24時間耐久レース」のSP8Tクラスで優勝したと発表した。雨が降り続き霧も発生する不安定な天候の中、ウェット路面中心での戦いとなったレースで装着された「ADVAN A006(ウェット用)」「ADVAN A005(ドライ用)」は、トラブルなく安定して優れた性能を発揮した。
今年は計97台でのレースとなる中、同社は「BMW」を駆るドイツのチーム「Walkenhorst Motorsport」の4台を含む計7台をサポートした。SP8Tクラスで73号車「BMW M4 GT4」がクラス優勝、総合19位を飾った。BMWジュニアチームに所属する19歳から20歳のダニエル・ハーパー、ニール・バーヘイゲン、マックス・ヘッセの3選手がドライバーを務めた。
予選トップで迎えた決勝戦では、一時はクラス4位まで順位を落としたが、スタートから3時間後にはトップに浮上し、後続に1周差をつけて独走した。悪天候による約9時間半の中断を経てレース再開後も順調に走行し、その後は一度もトップの座を譲ることなくフィニッシュした。また、NLS(ニュルブルクリンク耐久シリーズ)のランキングトップで優勝が期待された101号車「BMW M6 GT3」はトラブルによるピットストップに見舞われるも完走を果たし、クラス12位、総合でも12位となった。なお、昨年初参戦で総合9位、SP9クラス8位となった「KONDO RACING」は新型コロナウイルス感染拡大の影響で本年度の参戦を見送った。
同社は中期経営計画「GD2020」の技術戦略においてモータースポーツ活動を重要な先行技術開発の場と位置付け、フォーミュラやツーリングカーからラリーやオフロード、カートまで国内外の多岐にわたる競技に参戦している。