住友ゴム工業は9月30日、サステナブル経営推進機構主催の「第3回エコプロアワード」で、2019年12月に販売開始したダンロップのフラッグシップ低燃費タイヤ「エナセーブ・ネクストⅢ」が優秀賞(エコマテリアル賞)を受賞したと発表した。
今回の受賞では、バイオマス素材である「セルロースナノファイバー」を世界で初めてタイヤに採用したという製品の革新性に加え、同素材採用による製品性能向上および環境負荷低減への寄与が高く評価された。また、タイヤの性能持続技術開発を加速させるAI技術の導入や「水素添加ポリマー」と「セルロースナノファイバー」の革新的な素材の採用に至る技術開発にも注目が集まった。
「エナセーブ・ネクストⅢ」は、これまでタイヤに用いていたポリマーとは全く異なる「水素添加ポリマー」を採用することでウエットグリップ性能の低下を大きく抑制し、新品時の性能が長く持続する。さらに、高機能バイオマス材料であり国が重点産業として推進している素材「セルロースナノファイバー」をタイヤ用ゴムに採用した。これらにより、タイヤラベリング制度において最高グレード「AAA―a」を達成し、「ライフサイクルアセスメント」の観点からも環境負荷低減に貢献している。
同社は今後とも安全・安心なタイヤを通して事故のない未来を実現するべく、タイヤ開発および周辺サービス展開のコンセプトである「スマートタイヤコンセプト」のもと、「性能持続技術」や「ライフサイクルアセスメント」などを採り入れた商品開発を推進していくとしている。