BASFは10月2日、同社とシノペック両社の合弁会社であるBASF―YPCが、中国・南京市の統合生産拠点でネオペンチルグリコール(NPG)の生産能力を拡大したと発表した。2015年に設立された同工場の年産能力は4万tで、2020年8月に拡張工事の完了により、年産能力は8万tとなる。
NPGは、化学的および熱的安定性が高いため、多くの最終用途、特に各種塗料やプラスチック用ポリエステルおよびアルキド樹脂の製造において優れた性能を発揮する独特のポリアルコールで、その性能は、特に様々な塗料やプラスチック用ポリエステルおよびアルキド樹脂の製造で既に実証されている。重要な応用分野は粉体塗料で、これは家電製品の塗料と同様に建設業界においても特に成功を収めている。
なお、同社はルートヴィヒスハーフェン(ドイツ)、フリーポート(米国)、南京(中国)、吉林(中国)にNPGの生産拠点を所有している。
同社グレーター・チャイナのプレジデント兼会長のDr・ステファン・コートラーデは、「今回の新増設は、シノペックとBASFの長年にわたるパートナーシップの新たな節目となる。現地生産を強化するという当社のコミットメントを一層高め、環境に優しい粉体塗料に対する中国のお客様の高まるニーズに応えるものだ」とコメントしている。
また、同社中間体事業本部アジア太平洋地域担当シニアバイスプレジデントであるヴァシリオス・ガラノス氏は、「BASFは、アジア、ヨーロッパ、北米にNPG製造施設を持ち、数十年にわたり幅広い業界のお客様にNPGを製造および供給している、世界有数のNPGメーカーである。お客様は、アジア太平洋地域での当社の存在感、革新力、そして供給への信頼性において恩恵を得ることができるだろう」と述べている。