積水化学工業は10月6日、同社の高機能プラスチックスカンパニーが、機能テープ事業の主力製品であるクラフトテープの長尺品(1000m巻)を10月に本格的に販売開始すると発表した。
クラフトテープは、主に段ボール組み立てなどの用途として食品・物流業界を中心に使用されるクラフト紙を基材としたテープ製品で、業界の標準品としては従来の最長は500m巻だった。今回、業界で初めて1000m巻を標準品として販売する。
同製品の製品名は「セキスイクラフトテープNo・500」。基材はクラフト紙で、カラーはダンボール色。種類は幅38mm、50mmの2種類となっている。
セキスイクラフトテープの特長は「バイオ(紙)ベースの基材」「製品ライフサイクルでの炭酸ガスの発生を抑制」の2点。クラフト紙を基材としているクラフトテープはバイオベース率が56%を占め、OPPテープと比較して使用プラスチック量の大幅な削減に貢献する。また、石油資源の使用を抑えた材料や生産方法の採用により、環境にやさしいテープを実現している。
昨今、海洋プラスチック問題や、通販市場が拡大する食品・物流業界における製造現場の自動化・効率化へのニーズの高まりから、クラフト紙を基材とし、自動テープ貼り機(製函機・封緘機)へのテープ補充の手間を軽減できる長尺のクラフトテープへの需要が高まっている。同社は1000m巻の長尺クラフトテープの生産体制を拡充し、本格的な販売を開始する。
同社は、同製品が現場作業員のさらなる業務効率化や現場拘束時間の削減に貢献し、ソーシャルディスタンスを取ることができる環境づくりにも寄与できるとしている。また、商談の場においても、オンラインでの対応を積極的に進めている。
また、同社は最長2000m巻まで対応可能なワークメイトシリーズ新製品「超長尺テープユニットCF―2000」をあわせて発売する。年内には、テープ自動補充機も発売予定となっている。