三菱ケミカルは10月13日、同社の高分子凝縮剤の販売事業をMTアクアポリマー及びハイモに譲渡することを発表した。同販売事業譲渡後、同社は両社から高分子凝集剤の製造を受託することとなる。
MTアクアポリマーに譲渡する対象製品は「アニオン系、カチオン系、両性系及びそのブレンド品からなる高分子凝集剤及び有機凝結剤」、ハイモに譲渡する対象製品は「N―ビニルホルムアミド、ポリビニルアミン」「ポリビニルアミジン系及びそのブレンド品からなる高分子凝集剤及び有機凝結剤」「高分子凝集剤、凝結剤及び定着剤等の液状ポリマー」「消臭消泡剤、脱水剤及び無機凝結剤等」で、譲渡予定時期はいずれも2021年3月31日となっている。
なお、同販売事業譲渡は、競争当局からの承認が得られることを前提としている。
MTアクアポリマーは譲渡対象製品と同種の製品の製造販売を手掛ける国内有数の高分子凝集剤メーカーであり、ハイモは譲渡対象製品を同社と共同研究開発した経緯を有するなど当該製品の取り扱いに長けた水処理薬剤メーカーとなっている。同社は三菱ケミカルホールディングスグループの中期経営計画「APTSIS 20」に基づき、ポートフォリオマネジメント改革の一環として対象の販売事業を譲渡することとし、両社は同社が培った広範な販売ネットワーク、技術等を引き継ぐことにより、それぞれが得意とする分野の高分子凝集剤事業の強化が期待できることから、今回の合意に至った。