住友理工は10月16日、インドで事業展開する自動車用ホース製造・販売連結子会社、トーカイ・インペリアル・ラバー・インディア(TIR)のグジャラート工場が完成し、生産を開始したと発表した。
同社グループは、世界第2位の人口を有するインドにおいて、2005年にTIRを設立して以来、自動車用防振ゴムや産業用ホースの製造・販売会社の計3社を進出させ、事業を拡大してきた。インドは近年、経済発展とともに世界有数の自動車生産・販売国へと飛躍を遂げている。旺盛な需要を背景にさらなる成長が見込めることから、自動車用ホースの生産能力の増強を図るため、TIRの新工場を建設した。
新工場は、自動車産業の集積地である同国北西部のグジャラート州に建設し、10月より生産を開始、インド国内に展開する日系自動車メーカー向けに、燃料系やブレーキ系などのゴムホースを製造する。従来のハリヤナ州、ラジャスタン州ニムラナ(いずれも首都・ニューデリー近郊)に加えた3地区体制となり、これにより、サプライチェーン(供給網)の多元化・分散化による生産・供給におけるリスク回避と、迅速に製品供給する「地産地消」の推進を図る。
同社グループは、将来のさらなる成長が期待されるインド市場で、高付加価値の製品を安定的に供給することにより、さらに競争力ある地位を確立するとともに、全世界で筋肉質な経営体質の構築を進めていくとしている。