減収企業は5社 プラ機械6社の4~9月期

2020年11月30日

ゴムタイムス社

 プラスチック機械大手6社の21年3月期第2四半期連結決算が出揃った。(日精エー・エス・ビー機械は20年9月期決算)。第1四半期に続いて新型コロナ影響による販売の落ち込みが大きく5社が減収となる一方、利益は4社が減益となっている。

 ◆日精樹脂工業
 売上高は190億5800万円で前年同期比2・2%減、営業利益は3億5200万円で同56・1%減となった。
 主力製品の射出成形機は、新型コロナの感染拡大で販売が低調に推移し減収減益。日本は自動車関連の需要低調により減収減益。欧米はNEGRI BOSSIグループを新たに取り込んだことで増収。ただ、新型コロナ拡大により営業活動が停滞したことで利益は減少した。アジアはIT関連等の需要が堅調で増収だったが、価格競争の激化等により減益となった。

 ◆日精エー・エス・ビー機械
 20年9月期の売上高は272億5400万円で同4・3%増、営業利益は48億5000万円で同12・7%増だった。
 米州は消毒液や生活必需品等の容器需要の高まりを受け、北米及び中米市場での引き合いが回復したため増収増益だった。
 また、欧州各国での経済活動再開後は引き合いが順調に推移し増収、展示会費用の増加等で減益。南・西アジアは、主要国でロックダウン等の影響が長引き、各国市場が低調。利益面も売上規模の減少およびインド工場の生産停止などにより減収減益だった。東アジアは、日本と中国で大型機の引き合いが活況で増収。利益面も前年度に計上した工場集約費用の減少や、グループ会社向けの採算性の向上等の影響で増益となった。

 ◆カワタ
 売上高が86億9500万円で前年同期比23・2%減、営業利益が2億9900万円で同67・9%減となった。
 地域別では、日本は日用雑貨や容器・物流関連は比較的堅調に推移したが、自動車関連は引き続き低調で減収。東アジアは、米中貿易摩擦の長期化や新型コロナの収束に伴い中国国内では経済活動が再開されたものの、民間設備投資の回復までには至らず損失。東南アジアは、タイ、インドネシアの車関連を中心とした設備投資意欲の減退に加え、新型コロナによる経済活動の制限などにより損失。北中米は、米中貿易摩擦の長期化並びに新NAFTAの発効遅れ等の影響で引き続き低調で損失となった。

 ◆ユーシン精機
 売上高は80億7200万円で同22・1%減、営業利益は8億7100万円で同30・6%減。
 地域別では、北米では医療関係を中心に堅調に推移したものの、設備投資意欲の減退により日本・アジアでの取出ロボットの販売が前年同期比で減少した。また欧州での特注機は一定の売上があったものの納品時期の違いで減少となった。

 ◆住友重機械工業
  プラスチック加工機械事業が含まれる精密機械部門の売上高は、853億円で同5・0%減、営業利益は97億円で同29・0%増となった。プラスチック加工機事業は新型コロナの影響もあり世界的に車関連の需要が減少し、売上、営業利益ともに減少した。一方、その他精密機械事業は、半導体関連の需要が堅調で、売上、営業利益ともに増加した。

 ◆日本製鋼所
 樹脂製造・加工機及び成形機が含まれる産業機械事業は、樹脂製造・加工機械及び成形機が減少したことから、売上高は731億3900万円で同16・2%減、営業利益は82億8100万円で同23・2%減だった。

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