大型タイプをラインナップ 日精樹脂の竪型射出成形機 

2020年10月29日

ゴムタイムス社

 日精樹脂工業は10月27日、業界トップクラスの低床化を実現したハイブリッド式竪型射出成形機「TWX―RⅢ」型に、新たに型締力2942kN(300t)の大型クラス「TWX300RⅢ36V」を追加、11月1日から受注を開始すると発表した。標準本体価格は3800万円(消費税別)。年間20台の販売を見込んでいる。

 TWXシリーズは、自動車や電子部品など幅広い分野におけるインサート成形向けで業界トップクラスの販売実績を誇るハイブリッド式竪型成形機で、中・大型クラスをカバーする新シリーズとなっている。新複合式型締機構を搭載し、機械全体の低床化を図った。今回開発した「TWX300RⅢ36V」の市場投入により、既に2019年4月に受注を開始した同2110kN(220t)タイプの「TWX220RⅢ25V」と併せて2機種のラインナップとなった。

 同シリーズの最大の特長は、機構のコンパクト化を図るため、これまで高速型締から高圧型締まで1つの型締シリンダで行っていた型締動作を、早送りシリンダと高圧型締シリンダ、ハーフナット機構からなる複合型締機構によって行う点で、これにより金型取付け面高さを従来機比で約30%低床化、シリーズ統一の1000mmとし、金型取付けなどの段取替え作業やワークインサート・製品取出しの作業性が大幅に向上しているほか、自動化の取回しやメンテナンスも容易になった。

 また、機械全体の高さも約10%低くしており、成形工場の設置スペース(高さ方向)の融通性が向上するとともに、工場新設の場合、天井高さを抑えられることから設備コストを下げることができる。

 先に発売された「TWX220RⅢ25V」では、従来竪型機の概念を覆すコンパクト設計に対し数多くの高い評価を得ており、受注状況は堅調に推移している。

 

TWX300RⅢ36V

TWX300RⅢ36V

旧型機との高さ比較(右が旧型機)

旧型機との高さ比較(右が旧型機)

 

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