積水化成品工業の2021年3月期第2四半期決算は、売上高が551億1600万円で前年同期比21・2%減、営業利益は3億6800万円で同82・1%減、経常利益は3億600万円で同82・8%減、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億3800万円で同88・3%減となった。
生活分野の売上高は271億2900万円で同6・4%減、セグメント利益は20億800万円で同29・1%増。食品容器関連では、コロナ感染拡大の影響により、第1四半期から引き続き外出自粛や来日外国人の大幅な減少から、行楽、観光関連向けの需要減少が続いたが、内中食向けの需要は増加傾向が続き、スーパーの生鮮食品用トレー向け及び飲食店における持ち帰り容器向けの需要が好調に推移した。一方、水産関連、建材関連の需要は引き続き低調に推移した。土木関連では、ゲリラ豪雨による道路冠水対策や雨水処理の用途で採用されている「アクアロード」部材が、軽量盛土浮力対策の用途においても採用が広がった。主力製品である「エスレンシート」(発泡ポリスチレンシート)の売上数量は、生鮮食品用トレーなどの食品容器関連用途の需要増を確実に取込み、前年同期比伸長した。
工業分野の売上高は279億8700万円で同31・7%減、セグメント損失は12億円となった。自動車関連では、前会計年度から世界的に自動車需要が低迷していたところに、同感染症拡大により、国内外の自動車メーカーが工場の稼働停止、生産調整を実施したことで、自動車部材、部品梱包材用途の「ピオセラン」(ポリスチレン・ポリオレフィン複合樹脂発泡体)の販売が落ち込んだ。
Proseatグループについては、低迷が続く欧州自動車産業の影響に、同感染症拡大の影響も加わり業績が大幅に悪化した。家電・IT関連でも「ピオセラン」を使ったパネル搬送資材・梱包材用途の製品販売が低迷した。
また「テクポリマー」(有機微粒子ポリマー)は、液晶パネル等の光拡散用途では、在宅勤務等によるPC・モニターの需要増などで、売上が堅調に推移したが、塗料用途、化粧品用途は低調に推移した。
通期の連結業績予想は、売上高が1160億円で前期比14・8%減、営業利益が20億円で同46・3%減、経常利益が16億円で同52・8%減、親会社株主に帰属する純利益が10億円で同57・0%減を見込んでいる。