櫻護謨の21年3月第2四半期連結決算は、売上高が35億6500万円で前年同期比32・1%減、営業損失は1億2700万円(前年同期は3億1700万円の利益)、経常損失は1億2800万円(前年同期は2億9800万円の利益)、四半期純損失は1億7600万円(前年同期は1億8900万円の利益)となった。
売上高は、前期にあった消防・防災事業のオリンピック向け等資機材の大型案件が、当期にはなかったことから大幅減収となった。利益面では、コロナウイルス感染症への対応の結果として、移動や会議に伴う費用など販売費及び一般管理費全般を減少したものの、消防・防災事業ならびに航空・宇宙、工業用品事業の売上原価率の上昇を要因として減益となった。
セグメント別では、消防・防災事業は売上高が12億1600万円で同59・8%減、セグメント損失は1億4900万円(前年同期は2億9700万円のセグメント利益)。前年同期と比べ特殊車両の販売増はあったものの、オリンピック向け等の資機材の案件が大幅に減少したことから、売り上げが減少した。
航空・宇宙、工業用品事業は、売上高が21億1200万円で同6・5%増、セグメント利益は1億4800万円で同19・7%減。官需向けエンジン部品や補用品の販売が増加し、工業用品では、タンクシールや子会社が取り扱う製造設備用金属加工部品の販売が順調で売り上げは増加したが、利益面では、前期からの固定費吸収力の低下が製造原価を上昇させており、減益となった。
不動産賃貸事業は、売上高が2億3600万円で同2・7%減、セグメント利益は6200万円で同65・4%増。前年度第3四半期から事業に組み入れた賃貸不動産による増収効果はあるものの、新型コロナウイルス感染症への対応として、商業施設への休業要請に協力したテナントへの賃料減額を実施した結果、減収となった。利益面では、修繕費が減少し増益となった。
通期の連結業績予想に変更はなく、売上高が98億円で前期比31・7%減、営業利益は1億5700万円で同86・2%減、経常利益は1億3700万円で同87・6%減、純利益は8500万円で同87・4%減を見込んでいる。