三洋貿易の20年9月期連結業績は、売上高が760億8700万円で前連結会計年度比8・6%減、営業利益は47億9100万円で同18・4%減、経常利益は52億7100万円で同13・2%減、当期純利益は30億1300万円で同25・0%減となった。
セグメント別では、化成品は、売上高が305億800万円で同1・9%減、セグメント利益は13億5300万円で同14・2%減。ゴム関連商品は、自動車向けや家電・情報機器向けの合成ゴムや副資材の出荷が低調に推移したことに加え、輸出も落ち込んだ。化学品関連商品では、主力の塗料・インキ関連等高付加価値商材が前半は好調だったが、夏場以降は低調となった。半導体関連商材・接着剤なども伸び悩み、アジア向け輸出も低調だった。新たに連結子会社化したワイピーテックは収益に寄与したが、買収費用の一時計上もあり、セグメント利益は前年同期を下回った。
機械資材は、売上高が272億500万円で同17・5%減、セグメント利益は33億3300万円で同17・1%減。産業資材関連商品では、自動車内装用部品の販売が、国内自動車メーカーの生産活動が急激に落ち込んだ影響を受けた。機械・環境関連商品は、飼料加工機器関連は好調だったが、木質バイオマス関連事業に新規大型案件計上が無く前年同期を下回った。科学機器関連商品は、バイオ関連機器は好調だったが、元素分析・粒子分散機器が低調だった。資源開発関連商品は前期に海洋開発分野で計上した大型案件の反動減があった一方で、地熱開発機材が好調だったが、全体としては前年同期を下回った。
海外現地法人は、売上高が182億2700万円で前年同期比3・8%減、セグメント利益は8億3900万円で同4・7%減だった。アメリカは、ゴム・フィルム関連商品が低調だったが、高機能性樹脂の販売が好調に推移した。中国(上海)は、新型コロナウィルス感染症の影響を受けたが、経済活動の早期回復により、自動車関連商品やゴム関連商品が好調だった。タイは、自動車業界の不振を受けて、自動車内装用部品、ゴム関連商品が落ち込んだ。ベトナムは、化学品・自動車関連商品が低調だった。メキシコは、自動車関連商品の販売が低調だった。この結果、売上・利益ともに落ち込んだ。
21年9月期の通期連結業績予想は、売上高は820億円で前期比7・8%増、営業利益は40億円で同16・5%減、経常利益は42億円で同20・3%減、当期純利益は27億円で同10・4%減を見込んでいる。
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