旭化成の4~9月期 マテリアルは6割減益

2020年11月12日

ゴムタイムス社

 旭化成の2021年3月期第2四半期決算は、売上高は9893億8700万円で前年同期比7・4%減、営業利益は767億6900万円で同24・5%減、経常利益は774億7400万円で同26・4%減、四半期純利益は467億8100万円で同39・9%減となった。

 セグメント別では、マテリアルは4384億円で同21・8%減、営業利益は208億円で同63・4%減となった。

 マテリアルのうち、基盤マテリアル事業は、アクリロニトリルの交易条件悪化および販売数量減少、ナフサ等の原料価格下落に伴う在庫受払差により減益となった。

 パフォーマンスプロダクツ事業は、ナフサ等の原料価格下落による交易条件が改善されたが、自動車向け各製品における販売数量減少、衣料向け繊維製品における販売数量減少の影響で減益となった。

 スペシャルティソリューション事業に関しては、LIB用セパレータの販売数量増加、通信インフラ・タブレット端末向け電子材料製品の販売数量増加があったものの、自動車向け各製品における販売数量減少の影響で横ばいだった。

 通期業績予想については、新型コロナウイルス感染拡大の影響は依然不透明で予想困難だが、市場環境は第2四半期以降改善し、上期において需要の回復も見られたため、下期以降もこの流れが継続し、自動車関連市場をはじめとした市場環境が徐々に改善していくと見ている。第1四半期決算発表においては通期の営業利益予想をレンジで発表したが、上記前提のもと、従来通りの形で通期業績予想を発表することとした。

 以上により、通期の売上高・営業利益は、「ヘルスケア」セグメントは販売数量増加や販管費の減少などによりセグメント全体で前期比17・5%の増収、37・9%の増益を予想する。新型コロナウイルス感染拡大の影響を強く受けた「マテリアル」セグメントは、14・9%の減収、51・3%の減益になると予測。また、「住宅」は、1・8%の減収、17・5%の減益を見込んでいる。これらに全社費用の削減を織り込んだグループ全体の営業利益は、同21・0%の減益となる1400億円を予想している。

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