フコクの3月期連結決算は、売上高516億1800万円、前期比30・8%増、営業利益38億300万円、同79・8%増、経常利益38億100万円、同80・0%増の大幅な増収増益となった。当期純利益は11億5900万円で42・9%減。 最終利益については、厚生年金基金の脱退による特別損失の発生、法人税の増加などにより減益となった。
昨年10月にタイの連結子会社、サイアムフコクのコラート工場が水害によって被災し、特別損失3300万円を計上した。また、東日本大震災による被害状況については、同社グループの建物や設備が被った損害は極めて軽微にとどまり、操業には支障をきたさなかった。 機能品事業は、自動車産業を主とする主要顧客先の回復基調を反映し、売上高は254億3200万円、同20・4%増、営業利益は41億5400万円、同2・6%増となった。防振事業は自動車産業、建機産業を主とする主要顧客先の回復基調を反映し、売上高は197億6800万円、同43・2%増、営業利益は21億800万円、同153・8%増となった。金属加工事業は、大型トラックおよび建機の緩やかな回復基調を反映し、売上高は47億9800万円、同66・6%増、営業損失2900万円となった。その他事業は、主要顧客先の回復基調を反映し、売上高は24億6100万円、同18・8%増、営業利益は1億200万円、同4・3%増となった。 東日本大震災は、国内の多くの日系自動車メーカー、部品メーカーを減産に追い込んでいるほか、サプライチェーン寸断の影響が海外にまでおよんでおり、同社グループの業績にも少なからず影響が出始めている。 こうした情勢下で、同社グループは震災のインパクトを可能な限り吸収しつつ、さらなる収益性向上を目的とした体制づくりを継続しつつ事業運営していくが、現時点では合理的な業績予想の算定が困難であることから未定としている。 今後業績への影響を精査し、予想が可能となった段階で速やかに開示する。
2011年05月25日