三井化学は11月18日、コロナ禍での旺盛なマスク需要拡大に対応するため、6月より同社100%子会社サンレックス工業において主としてマスク用ノーズクランプに使用される形状保持プラスチック線材(商品名「テクノロート」)の生産設備増設工事を行ってきたが、同工事が10月15日に完了し、11月より商業運転を開始したと発表した。
同増設によって、同社グループのマスク用ノーズクランプ生産能力は、年産マスク30億枚相当になる。今後も拡大するマスク需要への対応や他用途展開も図ることで、テクノロート生産設備の更なる増設も検討予定としている。
テクノロートは、人の手で簡単に折り曲げたりひねったりでき、また変形後の形状保持性に優れている。同用途の針金と異なり、軽量で、使用時にひっかき傷やつき刺し傷をさせにくく焼却処理が容易、更に、素材が非金属であるため、食品・医療用途での金属探知機での異物混入検査を妨げないという特徴をもつ。