クラレは11月19日、2020年11月18日から2021年5月21日まで開催されているバーチャル展示会「IPF Japan 2020 国際プラスチックフェア バーチャル展」に、名古屋大学ナショナルコンポジットセンター・NCC次世代複合材研究会の共同出展者として出展していると発表した。入場料は無料。
展示される製品は「熱可塑性繊維複合材料マトリックス樹脂」「不織布コンポジット」「機能性メルトブローン不織布」「振動減衰性を有するエラストマーメッシュ/不織布」となっている。
「熱可塑性繊維複合材料マトリックス樹脂」は、ポリアミド9T(PA9T)をマトリックス樹脂とする複合材料で、低吸湿性、耐薬品性などの特長を有するPA9Tを用いることで、氷点下から100度C付近の幅広い温度域、高湿環境下においても物性の変化が小さく、金属代替として軽量化に貢献する。
「不織布コンポジット」は、熱可塑性繊維と強化繊維を混合、不織布化した素材で、選択する熱可塑性繊維により、難燃性や耐薬品性などの性能を付与できる。加熱処理により膨張・多孔化するスプリングバック特性を有し、耐火材、断熱材、緩衝材などの素材にも適している。
「機能性メルトブローン不織布」は、特殊ポリマーを原料とするメルトブローン不織布で、炭素繊維強化プラスチックとの接着性に優れ、表面平滑性を向上できるフェノキシ(熱可塑性エポキシ)不織布や、防振性・耐衝撃性を付与できる熱可塑性エラストマー不織布など、豊富なラインアップを揃えている。
「振動減衰性を有するエラストマーメッシュ/不織布」は、炭素繊維強化プラスチックと複合化することで振動減衰性を付与できる熱可塑性エラストマーで、音質の調整、振動の抑制、触り心地の調節などの効果が期待できる。同社では、メッシュと不織布の2タイプを開発している。
詳細は、公式サイト(https://www.ipfjapan.jp/)から閲覧できる。
同社は、同社グループの高機能樹脂や不織布技術を用いたユニークな炭素繊維複合材料により、自動車をはじめとするモビリティの軽量化・高機能化への貢献を目指すとしている。