藤倉ゴム工業の3月期連結決算は、売上高262億5900万円、前期比10・5%増、営業利益13億400万円、同31・2%増、経常利益11億1800万円、同14・8%増の増収増益となった。当期純利益は3億5200万円で同6・1%減となった。 同社グループでは、生産効率の向上、競争力の強化および収益力の増強を進めることを目的に、工場再編として小高工場(福島県南相馬市)および岩槻工場(さいたま市岩槻区)内にエンジニアリングセンターを建設した。
一方で、設備の老朽化が進んでいる大宮工場(さいたま市大宮区)の閉鎖を決定しているが、東日本大震災により福島県南相馬市に位置する原町工場および小高工場が被害を受け、特に小高工場所在地は、福島第一原子力発電所から約11㌔の位置にあり、警戒区域内に該当しているため復旧作業は警戒区域解除後を予定している。しかしながら、警戒区域解除は長期化する可能性があり、解除後であっても建屋や工場敷地土壌において、人体に与える影響が大きい放射能濃度による汚染などがあった場合は小高工場の操業見通しが不透明になることがある、としている。 産業用資材は、主力の工業用品部門が国内外市場で需要が好調に推移、住宅関連製品では給湯器向け部品が好調に推移。制御機器部門は液晶市場の回復に加え半導体関連市場が好調。この結果、同事業の売上高は158億1700万円、営業利益は12億1500万円となった。 引布加工品の売上高は46億9900万円、営業利益は1億3千8百万円となった。スポーツ事業の売上高は51億600万円、営業利益は3億3700万円となった。 次期は、売上高260億円、営業利益12億円、経常利益12億円、当期純利益は19億円を予想している。
2011年05月25日