豊田合成は12月18日、「GaNパワー半導体」の開発において、環境省の「革新的な省CO2実現のための部材や素材の社会実装・普及展開加速事業」に、東海国立大学機構名古屋大学(天野浩教授の研究グループ)およびアイケイエスと共同で選ばれたと発表した。
同社は長年の青色LEDの開発・生産で培った知見を活かし、その主材料である窒化ガリウム(GaN)を用いることで、大電力を効率的に制御できる次世代パワー半導体の開発を進めている。環境省のプロジェクトでは、太陽光発電や電動車などの電力を制御するパワーコンディショナーへの適用による電力ロス低減に加え、特定の地域内で電力を融通するマイクログリッド(小規模電力網)への活用も視野に開発を加速させ、電力システム全体でのCO2削減に寄与する。
パワー半導体は、電力制御に必要な電子部品で、産業機器や車、家電などに幅広く使われている。現在、再生可能エネルギーや電動車の普及などに伴い、大きな電力を制御する際の電力ロスを低減できる高性能なパワー半導体の実用化が期待されている。
今後も同社はSDGs達成への貢献に向けてイノベーションに挑戦していくとしている。