日精樹脂工業は12月18日、ハイブリッド式の超大型射出成形機として「FWX2050Ⅲ―1100L」を開発、2021年1月から受注を開始すると発表した。標準本体価格は1億2350万円(消費税別、運送費・据付費は別途)。年間で2台の販売を見込んでいる。
今回のハイブリッド式超大型射出成形機は、型締力1万2800kN(1300t)でありながら、エクストラ・ワイドプラテンの搭載により、型締力2万4500kN(2500t)クラスの成形機と同等サイズの金型が搭載可能であり、低圧成形システムを活用することにより、本来の型締力以上の大きな製品の成形が可能になる。既存概念の型締力基準ではなく、金型寸法基準で成形機を選定する、いわゆる、大きな製品を小さな型締力で成形する次世代の成形思想を牽引する成形機となっている。
同機の主な特長として、①新複合型締方式を採用した信頼ある直圧型締機構、②大きな金型から小さな金型まで幅広く対応する固定盤、可動盤設計、③低圧成形システム「N―SAPLI」による型締力の大幅なダウンサイジング、④油圧制御とサーボモータ駆動技術の融合、⑤作動油量の低減によるコスト削減と省資源化、⑥作業性・保守・メンテナンス性を考慮した安全ドア、カバー設計、⑦高性能・高機能コントローラ「TACT4」の搭載、の7つが挙げられる。
超大型射出成形機は、自動車関連産業を中心に需要が堅調に推移していることから、同社は省エネ性能と省スペース化に優れた新型ハイブリッド式成形機を投入することで、受注の拡大を図るとしている。